<ミシシッピニオイガメ>座敷亀の危険性

ミシシッピニオイガメ

秋めいてきましたが、まだまだ暑いですね。カメ水槽にヒーターを導入しましたが、活躍するのはもう少し先のようです。

さて、最近下記の本を購入しました。『カメの家庭医学百科』


カメの家庭医学百科―飼育の基礎と病気

また別記事でも紹介しようと思うのですが、かなり良いです。リンクを貼っておいてなんですが、2021/9 現在、アマゾンは定価より高いので、本屋で定価で購入することをお勧めします。図書館で借りるのもお勧めです。

座敷亀って?

このブログをお読みのカメ好きの皆さんはご存じだと思いますが、水生ガメを陸で飼育することを座敷亀と呼ぶらしいです。初めて知った時はびっくりしました。可愛いカメともっと触れ合いたいという気持ちは分かりますが、もともと水中で暮らしているものを陸に連れてくることに弊害はないのだろうか……。そんな気持ちでしたが、はっきりとした根拠もなかったのでこれまでは記載を避けていました。

カメ美
カメ美

今回は、参考文献があるのでブログのネタにすることにしました。

水生亀は自重を足で支えられない

ネットでいろいろ調べていると、環境省が作っている、『家庭動物等飼養保管技術マニュアル』というものを発見しました。是非検索してみて下さい。

長いですが、カメの頁を見てみると、浅い水深では手足に負荷がかかり潰瘍がおこることもある、と書いてあります。

カメ美
カメ美

潰瘍とは、皮膚がめくれてその下の肉が見えているイメージです。

座敷亀とすることや、浅い水深で飼育することで手足に体重がかかりすぎて、将来的には潰瘍を起こしてしまうかもしれません。

ここで我が家のミシニの足を見てみましょう。

かなりおチビちゃんのころの様子ですが、水かきが発達して、ペラペラしていることが分かります。リクガメの太い足とは違い、この足ではとても重い甲羅を支えられないでしょう……。ミシニに限らず、水生亀は自重を支えられる足の構造ではないのです。

この足の潰瘍、擦過傷については初めに紹介した『カメの家庭医学百科』にも書かれています。

水生亀の皮膚は乾燥に弱い

陸亀と比較すればわかると思いますが、陸亀の皮膚は厚く、鱗もしっかりしています。対して水生亀は皮膚が薄く、ぷにぷにしています。陸亀よりも乾燥に弱いのは感覚的にも理解できると思います。

水生亀を座敷亀で飼育すると、皮膚の過乾燥により甲羅の成長が阻害されたり、皮膚がしわしわになってしまうようです。詳しくは『カメの家庭医学百科』を読んでください。

トイレ問題

人間のおしっこはアンモニアではなく、尿素に変換されて排出されます。実は魚は違う様でアンモニアとして排出するようです。なぜ人間がアンモニアで排出しないかというと、皮膚にアンモニアが付着すると有害だからということらしいです。魚は水中生活なので、アンモニアで排出しても流れていくので大丈夫なのでしょう。

では、亀はというと、陸亀は尿酸です。これは、水分をあまり摂取できないので可能な限り水分を体にためておくために、尿酸という形にしているようです。水生亀はアンモニアや尿素で排出しているようです。

カメ美
カメ美

水生亀を座敷亀で飼育するとおしっこはどうなるのかな?

ここからはカメ美の勝手な疑問ですので、根拠はありません。

水生亀が座敷亀で生活していくうちに尿酸で排泄するようになればいいですが、そうではなく、尿素やアンモニアで排泄していた場合は貴重な水分は失われていくでしょうし、皮膚にアンモニアが付着したままでは有害になってしまいそうです……。いずれにしても腎臓に悪影響がありそうです。

まとめ

水生亀の座敷亀化については、亀にとっては可哀そうな環境です。亀は丈夫なので座敷亀でも10年、20年元気に生活できるかもしれませんが、確実に蝕まれていっていると思います。

カメ美
カメ美

水生亀は、甲長の2倍以上の水深で飼育して欲しいと切に願います。

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