大問題になっている水虫薬への睡眠薬混入を引き起こした小林化工㈱に、業務停止処分を116日間出す方針が決まったそうです。
騒動については下記の記事を参照ください。
この116日間ですが、過去最高期間の業務停止命令だそうです。
ただ、医薬品って業許可取り消しっていう処分は本当にでないんですね。
これを超えそうな事例はなかなかない中で業務停止命令だけですし。
小林化工㈱は生き残れるのか?
ちなみに、化血研とかは同じような不祥事で業務停止命令をくらっても、他に代わりがないので、生き残りましたが、小林化工㈱はなかなか厳しいでしょうね。
代わりが潤沢とは言えないが、あることはありますし。
後、一番厳しい理由はニュースで大々的に取り上げられている点ですね。
松浦薬業㈱とか山本化学工業㈱とかも業務停止命令をくらっていますが、ここまで大々的に一般のニュースには取り上げられませんでした。
薬局や病院としてもここまで一般に話が広がっていたら安くても小林化工㈱のジェネリックは処方できませんよね。
ジェネリック中心の企業は今後やっていけるのか?
小林化工㈱の件ですが、他のジェネリック中心の企業もつらいでしょうね。
これで、規制が厳しくなるとその対応にも追われ、コストばっかりが増えていきます。
一般の人は、だから後発品は駄目で、先発品がいいんだという意見もありますが、今の時代はそんなことも言えない世の中になっています。
長期収載品の薬価引き下げで、ジェネリックの普及率が高い先発医薬品は、後発品と同程度まで薬価が引き下げられます。
塩野義製薬㈱なんかは、少し前に儲からない長期収載品をほぼ他社に承継しました。
そのため、先発がいいんだといっても、名前は同じだけど製造しているところが違うという事態もあるわけです。
医療費高騰の対策と言うことは理解できるのですが、今の薬価制度でいくとこのような事態が頻発してしまったり、海外製造がさらに増え、安定供給が難しくなっていく気がします。
まとめ
小林化工㈱の問題は、一般の人からみたら悪質としか思えないニュースですが、医薬品製造業に携わっている身としては業界の問題をいろいろ考えてしまうニュースでした。
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