カメ夫、領事認証とか書いてるけど薬っぽい記事まだ書いてなくない?
!!
(ばれたか!)
カメ夫ですが、The 薬剤師的な仕事をしているわけではないので、薬に関する細かいことは書けません。そこで他の人には普段馴染みがないと思いますが、USPについて書いていこうと思います。
USPとは
USPは、United States Pharmacopeiaの略称で、米国薬局方のことです。薬学部出身だったら、日本薬局方の解説書を教材として買わされたと思います。USPは、日本薬局方のアメリカ版だと思って頂けたら大丈夫です。
ちなみに、薬学生とかはあまり知らないかもしれませんが、日本薬局方の場合は厚労省のHPから原文をダウンロードできます。解説書の方が解説がついているので分かりやすいのは確かだと思うのですが、かなりの高額なので教員がちゃんと講義で説明できるのなら、カメ夫的には学生には原文で十分なのではと少し思ってしまいます。
USPは、アメリカだけではなく、東南アジアなどかなり広い地域で認められている薬局方なので輸出を行っているメーカーなら高頻度で目にするので、自社に関係するものは把握しておかなければいけません。
まず、USPを閲覧する方法ですが、原文が厚労省のHPで無料で見れる日本薬局方と違い、有料会員にならなければ閲覧できません。一番安いシングルユーザーコースでも10万以上するので自分で登録するのは現実的じゃないと思いますので、実際使用する人は会社が登録してくれると思います。
※現在、USPはオンライン版のみになり、紙面版は廃止されました。
続いて、実際のUSP-NFのHPの会員登録について紹介していきたいと思います。
USP-NFの会員登録について
NFって入っているけど何?
NFなんやけど、The National Formularyの略で、日本でいう栄養補助食品や一般用医薬品もセットなんでこの略書なんよ。
ということで、まずonline版の購入をすれば業者からSubscription Keyと呼ばれるものがもらえると思いますので、これで登録可能です。
まず、USP-NFのHPにアクセスします。すると、右上にLoginというのがありますので、そこをクリックするとログインページに飛びます。
新規登録の場合、Create a new USP Access Point account, if you do not have one.というところがありますので、そこをクリックして指示されるように登録すれば登録完了です。
カメ夫的には、この先も説明したいんやけど会社のアカウントしかないので、アカウントなしで使用できるUSP-NFのHPの見方を説明したいと思います。
細かな話はアカウントを使えないので説明できないですが、USPは完全online版に移行して下記の点からかなり便利になりました。
- 全文検索ができるようになったので情報に早く辿り着ける。
- サイトからいきなりPDFにすることができるようになったので、申請の際に紙を綺麗にコピーしたり、スキャナーに取り込んだりする必要がなくなった。
- 今まで、紙版に加えてPF online*をチェックしていたが必要がなくなった。
*PF onlineは、日本でいうパブコメの募集がされているところで今後の変更予定とそれに関する意見募集が行われていました。PF onlineは無料で登録できて、今後の変更予定をチェックする必要があったのですが、USP-NFのオンライン版からアクセスすれば今後の変更予定も出てきます。
USP-NFのHPの使い方
USP-NFのHPには、有料版としてログインしなくても確認した方がいい部分があります。続いて、それをいくつか紹介していきたいと思います。
まあ、英語で全ての通知やサイトに目を通せるという方は全部確認してもらった方が確実です。あくまで、カメ夫が重要だと思うところをいくつか抜粋して紹介していくので、全然網羅できていませんのでご容赦ください。
Publication & Comment Schedule
まず、HPの右にRelated Resourcesという欄があり、Publication & Comment Scheduleというところがあります。
USPですが、日本薬局方と違い(日本薬局方は5年に1回+間に2回追補)、毎年更新され、また追補が年2回でます。そのため、情報の更新が早いです。
ここを見ればいつ発行されたか、有効になるかがわかります。通常は、発行されるペースは決まっているので一旦覚えれば大丈夫なのですが、2020年はコロナの影響でスケジュールに変更が出ていますので、ちゃんとチェックしましょう。
USPは、日本薬局方より更新頻度が多いんやな!
そうなんよ、海外規制は日本よりだいぶスピード感があるんよな。
Proposal Status/Commentary
これはどこにあるかというとHPのタイトル下にOfficial textという項目があり、そこをクリックするとProposal Status/Commentaryがあります。
USPでは、PF onlineなどでパブコメの募集が行われた結果や標準品が準備できなくて改定が延期されるということがたまに発生します。
自分が関係するものでスケジュールが延期された場合、いつまで延期されるか、現在どんなスケジュールかというのは重大な問題です。
Proposal Status/Commentaryではそのステータスが把握できます。具体的にはCumulative List of USP-NF Revisonsというリンクが頁内にはってあるので、そこをクリックするとExcelファイルが立ち上がります。
Excel凄い見にくい。
簡単な見方は下記です。
- Monograph Title:対象としているMonograph
- Monograph Section: 具体的に対象としている箇所
- Ballot:どの版を対象にした情報か。
- Result:どう判断されたか。「Approved」は承認なのでBallotに書かれている版で採用されます。「Cancelled」は、一旦キャンセルです。「Deferred」だと延期などです。
- Explanation of Deferral, Cancellation, or Errata correction:にはApproved以外の場合、そのステータスになった理由が書いてあります。
知っておいた方がいい小話
話の流れ的にスムーズに登場させられなかった重要な小話を書いておきます。
〇日本薬局方では、医薬品各条に試験する必要がある項目が書かれています。USPでそこに対応しているのはMonographの項目ですが、性状と溶解性の項目がありません。実はUSPでは、Monograph毎ではなく、Description and Relative Solubilityの項に全ての品目の情報がまとめられています。
これ、教えてもらわないと、わからないんですよね。
後、全ての品目のが一つの頁になっているのでUSP-NFでこの頁にアクセスすると激重なんですよね。(笑)
まとめ
長々と紹介しましたが、輸出業務を行っているとUSPを見ることは多いと思いますので、っ自分でもいろいろ調べてみてください。
カメ夫の理解度も完璧ではないので、間違ってても許してね!
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