食品にある製造所固有記号を皆さんは知っているでしょうか?
通常、食品には食品製造基準に基づいて「製造所の所在地及び製造者の名称」を表示する必要があります。
この表示事項は、一定の条件のもとあらかじめ消費者庁長官に記号を届けでて、その記号をもって代えることができます。この記号を製造所固有記号といいます。
要は、この記号を見ればその食品がどこの工場で作られているかわかるというものになります。
ここまでは知っている人も多いと思いますが、実は今現在全ての製造所固有記号には頭に+がついています。
今日は、これがなんでついているのかを書いていきたいと思います。
製造者側の製造所固有記号のメリットは?
製造所固有記号は、原則として「同一製品を2以上の製造所で製造する場合」に使用する場合ができます。
消費者側は、製造所固有記号で表示してあるよりも、製造所の名称と住所が全文で表示している方が製造所固有記号を調べなくてもわかるので、便利です。
そのため、製造所固有記号は製造者側にメリットがある制度になります。
そのメリットは、複数の工場で資材が共用できるという点です。
製造所固有記号の表示だけでいいなら、資材は全ての工場共通で用意して、後から製造日などを印字する時に製造所固有記号をまとめて印字してやればいいです。
ほとんどの会社で他の表示事項と違う後から追加したような黒字の印字になっているのはこのためです。
なぜ、全ての製造所固有記号に+がついているのか?
では、本題の全ての製造所固有記号に+がついている理由ですが、新旧の製造所固有記号を見分けるために+がついています。
製造所固有記号制度ですが、平成28年4月1日に新製造所固有記号制度として新たに施行されました。ただ、一斉切替えは難しいのでしばらくの間経過措置期間が設けられました。
これにより、新旧の制度に基づいた表示が存在していることになりますので、既に新製造所固有記号制度に対応している場合は頭に+をつけることになりました。
現在では、経過措置期間が終了しているので全ての製造所固有記号には+がついています。
まとめ
あまり、知っていてもためにはならない知識ですが、「へぇー」くらいで思って頂けたらと思います。
ちなみにカメ夫が、なんでそんなことを知っているかというとカメ夫の会社は業務用の食品添加物を扱っているので、薬剤師全然関係ないですが、詳しそうという偏見のもと申請をやらされたからです。
ちなみに、将来的にまた製造所固有記号制度の変更があると+がなくなるのか、++になるんでしょうかね。
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